臨床研究の流れ
臨床研究を実施するうえで、以下の手続きが必要になります。
準備
- 教育・研修の受講
- 関連委員会・関連機関との調整
- 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針等の理解
申請
- 倫理審査委員会に新規申請を行う(申請書,研究実施計画書,同意説明文書(オプトアウト文書)等)
実施期間中
- 倫理審査委員会に変更申請(研究実施計画書等に変更がある場合)を行う。
- 倫理審査委員会に経過報告(介入研究又は侵襲(軽微な侵襲を除く)においては1年に1度必須)を行う。
- 倫理審査委員会に重篤な有害事象の報告を行う。
終了・中止
- 倫理審査委員会に終了報告を提出する(臨床研究終了時)。
- 倫理審査委員会に中止報告を提出する(臨床研究中止時)。
用語の略説
人を対象とする医学系研究
- 傷病の成因の理解
- 健康に関する様々な事象の頻度及び分布
- 上記に影響を与える要因
- 傷病の予防方法の改善又は有効性の検証
- 医療にける診断方法及び治療方法の改善又は有効性の検証
を通じて国民の健康の維持増進、患者の傷病からの回復若しくは生活の質の向上、に失する知識を得ることを目的として実施される活動
侵襲
研究目的で行われる、穿刺、切開、薬物投与、放射線照射、心的外傷に触れる質問等*1によって、研究対象者の身体又は精神に傷害又は負担が生じること。
*1:「心的外傷に触れる質問等」とは、その人にとって思い起こしたくないつらい体験(例えば、災害、事故、虐待、過去の重病や重症等)に関する質問を指す。
このような質問による場合のほか、例えば、研究目的で意図的に緊張、不安等を与える等、精神の高級性を乱す行為
介入
研究目的で、人の健康に関する様々な事象に影響を与える要因の有無又は程度を制御する行為
オプトアウト
侵襲・介入を伴わない臨床研究では、研究対象者等が研究参加を拒否できる機会を保障する必要がある。これをオプトアウトという。